今年も7/13(土)~15(祝)の3日間、南山大学を中心にサマセミ史上最大級の2000講座が開催されました。
残念ながら今年は団体として講座参加はできなかったのですが、個人的に14日の特別講座に参加してきました。
かねてから映画好きの私は、迷うことなく戸田奈津子先生の『ハリウッドスターとの交友録』を聞きにいくと、
なんと長蛇の列。かろうじて座ることができましたが、立ち見の人、入場できずロビーで聴く人なんと100人余り。
字幕翻訳家として目がでるまで20年間かかったという戸田先生の苦労話やチャンスが来たときにはいつでも
ものにできる知識やスキルを身につけ準備しておくことが大切であるということ。
ハリウッドスターと会える夢が、最初はミーハー的な動機でも字幕翻訳家として極めれば国内第1人者として
不動な地位を築くことができた、そのためにはただ英語が読み書きできて翻訳するだけでは、ダメだということ。
英語が話せることと、コミュニケーションをとって会話をすることは全く別物であり、
映画や監督など広範囲にわたって深く知ることがなければ会話は続かないし、映画の中での俳優の気持ちや
真意を表現することなどできないのだということ。
来日する際、交友のあるハリウッドスターは必ず通訳に戸田先生を指名するのだという。
自分のいいたいことが間違って伝えられる心配はなく安心してインタビューに応じることができるからだそうだ。
まさに長年かけて築き上げた信頼関係が戸田先生の戦略でもあったわけです。
昨今、日本の企業は世界に通じる人材として「グローバル人材」を渇望している。
そして「グローバルな人材」になるには、英語が話せることを条件にしている。
勿論、英語が話せないことで有名な日本人にとって、英語力を強化することは
重要ではあるがならば、英語だけ話せる人材=すべてグローバル人材になるのでしょうか?
先日の戸田先生の話からも決してそれだけではないはずです。
興味があることややりたいことなど知識を深く掘り下げる勉強や努力・教養も合わせ持たなければグローバル人材とし
て生き残ることができない時代ではないでしょうか。
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